山下達郎の「Season’s Greetings」はとても心のこもった作品です

1993年の秋に発売された山下達郎の「Season’s Greetings」。このCDを購入したのは、CDジャケットがなんとも可愛らしかったからです。天使やベルや羊などが、一筆書きの不思議なイラストで表現してあり、教会のカードのように見えました。

聴いてみると、クリスマス風だけどしっかり山下達郎さんのカラーに仕上がっている作品で、安易に「あっ、これはクリスマスのBGMね」とは言われない丁寧な仕上がりのものでした。教会で聴いた讃美歌や映画の曲、山下さん自身の曲、スタンダードなクリスマスの曲がいろいろと収録されているにも関わらず、すべてが上手く一体化していて、聴いていても切れ目が無いように感じます。あっという間に終わってしまうように感じるCDなので、CDとして成功の例ではないかと思っています。

この中で好きなのは、まず「Be My Love」です。最近あまり聴くことのない、本当にロマンチックなメロディーです。1950年の曲なので、随分前のものですが、全く古さを感じません。「The Toast Of New Orleans」という日本では未公開の映画の曲で、当時テノール歌手が歌っていたものだそうですが、山下達郎さんの日本人離れした歌唱力がまさにピッタリなのです。こんなメロディーが流れるだけで、映画館のお客さんはすっかりみんなストーリーの中に引き込まれていきそうです。

それからAngels Have Heard On High(グローリア)は、高校時代の音楽の教科書にもあった讃美歌の「あら野のはてに」なのですが、山下さんのCDでこの曲を聴けるのもまた不思議な気持ちになります。私自身は音楽のテストで、4人で合唱した記憶があるのです。山下さんは一人アカペラということで…すごいですね。

そして、山下さんの定番の「クリスマス・イブ」の英語版が入っています。この曲はクリスマスシーズンになると、あちらこちらでかかり始める曲です。ただ、美しいメロディーに対して「きっと君は来ない ひとりきりのクリスマスイブ」と、とても寂しい内容の曲なのでクリスマスシーズンはこちらの英語版をかける方がいいのではないかと思っています。

最後に、「Have Yourself A Merry Littre Christmas」。この曲は、クリスマスのワクワク感があって大好きだったのですが、山下さんもクリスマスの曲の中で一番好きなのだそうです。

クリスマスの時期に、クリスマス過ぎないBGMがかけたい時にはおすすめの素晴らしい作品です。